2013年1月16日水曜日

2013年U19世界選手権を注目すべき3つの理由

2012年はロンドン五輪というビッグイベントがありました。2014年にはスペインで世界選手権あらためFIBAワールドカップが開催されます。では今年2013年の注目のイベントとは何でしょうか?1つにはマニラでのアジア選手権(FIBAワールドカップ・アジア予選)があります、またスロベニアではヨーロッパ選手権もあります(スペインの大会3連覇がかかっています)。

しかしもう1つ絶対に注目のイベントが、FIBA男子U19世界選手権@チェコなんです。



チェコのプラハで6月27日から7月7日という日程で開催の同大会の参加国は16
開催国1、ヨーロッパ5、アメリカ大陸4、アジア3、アフリカ2、オセアニア1という出場枠になっていました。
日本はモンゴルでのU18アジア選手権で惜しくも4位となり出場権を逃していますが、さて絶対注目すべき3つの理由とはなんでしょうか?

1.スペインにネクスト黄金世代が揃っている
2.この大会のタレントが今後10年の世界をリードする
3.日本に勝った中国、韓国、イランの世界レベルは?

1.スペインにネクスト黄金世代が揃っている
14年前、1999年ポルトガルでの第6回大会(4年に1度の大会でしたが、2009年以降2年に1度)で世界制覇したのがスペインでした。いわゆる黄金世代と言われるメンバーでナバーロ、ラウル・ロペス、フェリペ・レジェス、ベルニ・ロドリゲス、カルロス・カベサス、そしてパウ・ガソル(当事はシックスマン)と後に2006年の世界バスケで金メダルをとる選手が5人も揃っていました。
リスボンでの決勝ではフアン・カルロス・ナバーロが27得点、6アシストを記録しアメリカを下して優勝、大会MVPも獲得しました。
彼らは1998年のU18欧州選手権とU18国際親善世界大会アルベルト・シュバイツァー・トーナメントも優勝していました、いわばこの世代の世界最高のタレント集団だったのです。

時は流れて14年後、2012年4月マンハイムでのアルベルト・シュバイツァー・トーナメント世界大会を戦ったU18スペイン代表は圧倒的な戦いぶりでアメリカ、トルコ、セルビアにも勝ち金メダルを獲得しました。この14年ぶりの優勝にチームを率いたオレンガ(現スペイン代表HC)は、彼らは黄金世代とは違う、まだまだ将来性があるタレントにすぎないと釘を刺しましたが、スペインメディアやファンは黄金世代の再来を期待しています。

司令塔のジュゼップ・ペレス(F.C.バルセロナ)、1番から3番までできるハビエル・マリン(CAIサラゴサ)とアルベルト・オムス(ジュベントゥット)、今季からアメリカのNCAA挑戦をしているフォワードのセバスティアン・サイス、インサイド陣はサラブレッドのウィリー・エルナンゴメス(レアル・マドリード)とセネガル系のイリマネ・ディオップ(カハ・ラボラル)らが中心です。この中から何人がU19代表に選ばれるのかはわかりませんが彼らの名前を覚えておいて損はないはずです。



2.この大会のタレントが今後10年の世界をリードする
14年前の1999年リスボン大会の世代はそのまま2001年さいたまヤングメン(U21)世界大会の世代でもあります。ある意味U19世界選手権に出場している各国のスター選手が今後10年の世界のバスケットボール界の中心を担うのは間違いないところでしょう。

例えばスペインは前述のナバーロやパウ・ガソルがいました。アルゼンチンにはルイス・エスコラやデルフィーノ、ロシアのキリレンコ、スロベニアにはナックバーがいて、豪州はデビッド・アンダーセン、クロアチアにはゾラン・プラニニッチ、日本では田臥の世代です。

今大会直前までどんなメンバーがエントリーされるかはわかりませんが、3人だけ注目選手を紹介します。

クロアチアのマリオ・ヘゾンジャ

※A代表デビュー済のダリオ・サリッチまで出てきたら凄いチームになりそうです

カナダのアンドリュー・ウィギンス


中国のワン・ジェリン

彼ら以外にも各国から未来のスター候補が現れるのは間違いありません。


3.日本に勝った中国、韓国、イランの世界レベルは?
2012年9月にモンゴルで開催されたU18アジア選手権、日本は尽誠学園の渡邊雄太などが中心となり素晴らしい戦いを見せましたがあと一歩世界への切符へ届きませんでした。そのモンゴルで力の差を見せつけた中国と韓国、イランがU19世界選手権に出場します。

モンゴルでの大会についてはCagerさんのレポートが詳しいですが、特に中国代表韓国代表イラン代表が世界を舞台にどんな戦いぶりを見せるのか、4位だった日本を上回った彼らの成績が日本にとっての1つのモノサシとなります。そんな風に今大会に注目してもよいと思います。

個人的に中国のワン・ジェリン(215cm)、ジョウ・チ(217cm)の2人は楽しみです。


最後に大会の組み合わせも紹介しておきます。

グループA
クロアチア
スペイン
カナダ
韓国

グループB
リトアニア
チェコ
アルゼンチン
イラン

グループC
オーストラリア
セルビア
ブラジル
セネガル

グループD
アメリカ
ロシア
中国
コートジボワール


大会はおそらくFIBATVでも中継されるでしょうから非常に楽しみです。


2013年1月6日日曜日

LiveACB終了のお知らせ

新年早々、悲しい出来事がありました。2012年夏にFIBATVのグローバルセットっていうんでしょうか、年間108ドル(当時)でFIBAの国際大会からユーロリーグ、VTBリーグ、フィリピン、中国や南米クラブ選手権、豪州NBLに加えてスペイン国内リーグのLiga ACBも視聴できていたんですが...
LIVE ACB TV IS NO LONGER AVAILABLEだなんて!!


これで週に2~3試合は放送を楽しめていたのがなくなってしまい、かなりのショックで落ち込んでいたんですが、なんとか別の対応を考えようということで今はスペイン国営放送TVEのサイトの中継を日本からネットで見られるか調査中です(アプリもダウンロードしました)、もし見られるようならばこのブログでご紹介したいと思います。
また、FIBAからのメールには2013年には
  • EuroBasket 2013
  • EuroBasket Womens 2013
  • FIBA Americas Championship
  • FIBA Americas Championship Womens
も中継されるとありましたので、これは非常に嬉しいお知らせです。

しばらくはユーロリーグTVでスペイン勢(レアル・マドリード、バルセロナ、ウニカハ・マラガ、カハ・ラボラル)の戦いを見守ります。

FIBA公認エージェントについて(まとめ)

ここ数年ソーシャルメディアの普及によって外国との距離が一気に縮まったように感じます。私のTwitterのタイムラインですがざっくりと日本語4スペイン語4英語2といった割合でしょうか、雑多に文章が流れてきます。

自分ではほぼ95%が日本語でのツイートですが、ソーシャルメディア時代の恩恵なんですね、この1~2年で特にスペインの方からコンタクトを受ける事も多く、素晴らしい出会いが何度もありました。

そんな中、一番意外だったのは「選手の売り込み」系です。いわゆるエージェント会社のTwitterアカウントやFIBAの代理人だという方から「こういう選手がいるが日本でビッグマン探しているチームはないか?」とか「こういう実績のコーチがいるけどどう?」みたいな、言われた事ある方もけっこういらっしゃるのではないでしょうか?私はそういったツテもコネも持っていないので、基本わからないと答えていますけど。というわけで今回はそもそもFIBA公認のエージェントって何ですか?というエントリーです。

そもそも私がその存在を知ったのはバスナビのpodcastででした。日本に数人しかいないというFIBA公認エージェントの鴨志田聡(かもしだそう)さんがすごくわかりやすく解説をしてくれているのですが、簡単に言うと、
  • FIBAが主導でライセンスを発行・試験も実施している
  • NBAでは必須ではないがアメリカ人エージェントも多い(海外移籍するので)
  • 日本ではまだまだ存在自体が知られていない
という3つのポイントがあると思います(ぜひ聴きましょう)、私も聴いた後に深く考えるようになったんですが、確かにもう10年くらい情報収集では閲覧しているeurobasket.comもそもそもはエージェントの方のためのデータベースサイトで有料会員になると全選手の詳細データや動画が閲覧できたりします。余談ですが有力なエージェントの選手のインタビューが載ったり、マイナーな国のリーグの年間ベスト5には移籍に有利になるようになぜこの選手が?というような選出もあったりするのも事実です。ただ10年見てきた中で、確かにヨーロッパの選手にはほぼ間違いなく代理人(やエージェント会社)がついていて、たんねんに移籍の動きを見ていると傾向もあるんですね、このクラブはこの国からよく選手をとるなとか、急にこの国へのルートができたなといったような。

ただ自分はエージェントでもないですし、そこまでマニアックにこの選手とこの選手はエージェントが同じとか調べませんでした。ただ最近日本人でも海外でトライアウトを受けたり、スペイン人が日本でプレーする道を考えたりすると必ず代理人やエージェント会社の情報が必要になってきて、時々私も質問を受けたりするので、いったん知っている情報をまとめておこうと思います。


この画像(スクリーンショット)はFIBAのサイトにある全世界の公認エージェントの検索ページです。
http://www.fiba.com/pages/eng/.../selNodeID/5307/sear.html
実際にアクセスしてもらうとわかると思いますが、上から
  • 完全に人物で検索するのか
  • 国単位で検索するのか(所属エージェント会社の)
  • エージェント会社名で検索するのか
  • 国籍で検索するのか
  • ライセンスIDでの検索
  • さらにはこの選手と契約しているエージェントは?という検索もできます
さらに詳細にどのエージェントがどんな選手と契約しているかもわかりますよ。
例えばレラカムイ北海道で以前プレーして、その後3シーズンNBAのクリーブランド・キャバリアーズでプレーしたジャワッド・ウィリアムズとかはどうでしょう。検索してみるとRade FILIPOVICHというセルビア人エージェントと契約しており、その所属会社はBDA Sports Managementというアメリカの会社であることがわかりました(2013年1月5日現在)。このリンク先で他にどんな選手と契約しているのかなと見ていくと、ドラギッチ兄弟もいますし、スペインでプレーするアメリカ人選手も多く契約していることがわかったりします。
ここまでくると相当マニアックですよね。もちろんファン目線であの選手はこのエージェント会社なのか、なんて楽しむのは有だと思いますよ。それにエージェントの連絡先も公開されているので、プレイヤーの方は直接アタックして海外移籍するのも全然ありだと思うんです。

このように情報はオープンに公開されているものなので、あとはその情報をどう生かすか、どう楽しむか、どう利用するかは自由だと思います。


最後になりましたが、2012年末に日本の方でBallers Bridgeという活動をされいる方とお会いする機会がありました。本当に短い時間だったので詳しく活動内容をお聞きする事ができなかったのですが、近いうちに詳細お聞きしてこのブログでご紹介できるようであれば、もっと詳しく書かせていただきたいと思っています。

2012年はTwitterで情報アウトプットできるところまでやっちゃった感がありました。
2013年は回帰というかブログもありなんじゃないかなあと思ったりしていました。


ちょうど、年始にこんなツイートを見まして、やっぱりブログやろうかなということで始めることにしました。

主な目的としては、
  • Twitterで思いつき投稿していた部分を思考してみる
  • archiveとして残るものにする
  • Twitterは共感メディアなので、ブログで反対意見を聞いてみたい
といったところでしょうか。

こんな感じで画像も使っていこうと思います(ブログっぽいというイメージ)、
ちなみにこれはお正月に食べたお雑煮。